中小企業診断士受験生は要チェック!

※本ページはPR(広告)が含まれています

中小企業診断士の試験対策

【中小企業診断士】2次試験の出題範囲や勉強法は?目安勉強時間まで詳しく解説!

この記事では、中小企業診断士試験の最大の山場であるといっても過言ではない2次試験についての概要や効果的な勉強方法、合格レベルに達するまで必要とされる勉強時間の目安、その他試験に有用な情報などを解説いたします。

ちなみに筆者は令和元年度中小企業診断士試験の合格者で、私の経験則も踏まえてお話をさせていただこうと思います。

それでは、一緒に見ていきましょう!

2次試験ってどんな試験??

中小企業診断士第2次試験は筆記試験口述試験により構成されています。

例年10月中旬に筆記試験が行われ、筆記試験合格者だけが12月中旬に実施される口述試験を受験することができます。

そもそも、2次筆記試験の受験資格を有するのが、当年度と前年度の1次試験合格者となっていますので、中小企業診断士試験に完全合格するためには2年の間に1次多肢択一式試験、2次記述式試験、2次口述試験の3つの試験に合格しなくてはなりません。

上記3つの試験の中で、2次記述式試験が最も難易度が高いといわれます。

試験案内では合格基準について「筆記試験における総点数の60%以上でかつ1科目でも40%未満の科目のない者」となっていますが、採点の方法や明確な基準は公表されておらず、実質的には合格枠である上位20%の地位を争う競争試験となっています。

1次試験合格レベルの基礎知識を備えた受験生同士で上位20%枠を争うわけですが、受験資格を得られるのが1次試験合格年とその翌年の2回しかありませんので、皆必死に勉強に取り組みます。

そのような事情から、診断士試験における最大の山場が2次記述式試験となります。

なお、2次口述試験は遅刻せず、かつ沈黙しなければ基本的には全員合格します。

そのため、本記事は2次記述式試験にフォーカスした内容となります。

2次記述式試験の具体的な内容

さて、ここからは2次試験の具体的な内容を見ていきましょう。

2次試験は事例Ⅰ~Ⅳの4つの設問から構成されており、各事例を80分で回答することになります。

事例ごとに中小企業が登場し、それぞれの企業概要や現状が2~3ページにわたり記載されています。

その問題文に沿った形で4~5問程度の設問があり、その設問に対して100~150文字程度の記述回答が求められる形式となっています。

各事例には以下のようなテーマが設定されており、このテーマを意識して回答する必要があります。

2次試験のテーマ

  • 【事例Ⅰ】組織・人事
  • 【事例Ⅱ】マーケティング・流通
  • 【事例Ⅲ】生産・技術
  • 【事例Ⅳ】財務・会計

ちなみに、筆者が実際に受験した令和元年度試験において各事例に登場した企業は以下のとおりです。

令和元年度2次記述式試験の内容

  • 【事例Ⅰ】農業用機械や産業機械装置を製造する中小メーカー
  • 【事例Ⅱ】ネイルサロン
  • 【事例Ⅲ】輸送用機械、産業機械、建設機械などに用いられる金属部品の製造業者を顧客とする金属熱処理および機械加工業者
  • 【事例Ⅳ】建材卸売業をメインとしつつ、建売住宅の分譲およびリフォーム事業、自社所有不動産の賃貸業も手掛ける多角的経営を行う企業

どのような印象を持たれますか?改めて書き出してみると、筆者自身もわけがわからなくなってきます(笑)

ここでお伝えしておきたいのは、診断士試験の回答作成にあたり、その業種や業界の知識は全く不要ということです。

むしろ、「業界特有の知識があると不利なのでは?」とすら思います。

筆者の知り合いに介護業界出身の診断士先生がいますが、介護事業に関する企業が登場した試験で見事に不合格となりました。

自分が知っている業界だとテンションが上がってしまい、聞かれてもいないのに知っている知識を勝手に盛り込んでしまうという罠に陥ったそうです(苦笑)

上記の失敗談は全事例で起こり得るものと思っていますし、筆者自身も回答作成時に最も注意を払ったのが、「しっかり聞かれていることに答えているか?」という点であり、小学生の国語レベルの非常にシンプルなものです。

ですが、これが非常に難しいのです(笑)

各事例の攻略を進めるに先立ち、最重視して頂きたいことが、先ほども申し上げた「聞かれていることに答えているか?」です。

聞かれていないことにどんなに素晴らしい内容で回答したところで、試験上の点数は付きません。

「聞かれていることに答えているか?」という視点を常に持ちながら学習を進め、そのスタンスのままで本試験に挑戦して頂きたいと思います。

各事例の攻略法(勉強法)を徹底解説!!

ではここからは、各事例ごとの攻略法(勉強法)を解説していきたいと思います。

早速順番に見ていきましょう!

事例Ⅰ(組織・人事)の攻略方法(勉強法)

まずはじめに事例Ⅰの攻略方法を探っていきましょう。

事例Ⅰは組織・人事がメインテーマであり、1次試験で学習する企業経営理論の組織論との関連性が非常に強いです。

様々な組織形態があり、それぞれに長所もあれば短所もありますし、社員のモチベーションを向上させるための方法論にも色々なものがあります。

企業経営理論で学習しましたよね。これらの知識を事例企業にあてはめて、問われたことに真正面から答えるのです。

最も重要なことは、「聞かれていることに答えているか?」です。

筆者は、回答が的外れなものにならないように、回答の書き出しを以下のような感じでルーチン化していました。

筆者の回答ルーチン

  • 「考えられる要因は何か?」と問われたら「要因は①〇〇、②〇〇、③〇〇です。」と回答
  • 「最大の要因は何か?」と問われたら「最大の要因は〇〇です。」と回答

これらの違いはお解りですよね?要因を聞かれたら、多面的に考えていることを伝えるために箇条書きで複数の回答を作成します。

一方、最大の要因を聞かれたのであれば、ナンバーワンの要因を一つだけ回答することで質問に沿っていることを伝えました。

また、回答に用いるワードはできるだけ問題文に使用されているワードを使用します。

そうすることで、ひとりよがりな回答を作成することが防止できると考えたからです。

1次試験で企業経営理論の学習をしっかり行っていれば、事例Ⅰは国語の問題と何ら変わりありません。

設問からワードを拾い、聞かれていることに対して真正面から素直な回答を作成することで事例Ⅰを攻略しましょう。

事例Ⅱ(マーケティング・流通)の攻略方法(勉強法)

続いて、事例Ⅱの攻略方法です。

事例Ⅱではマーケティング・流通がメインテーマとなり、1次試験で学習する企業経営理論のマーケティング論と運営管理の店舗・販売管理に深く関連します。

こちらも基本的な攻略方法は事例Ⅰと同様で、聞かれていることについてシンプルに真正面から素直に回答できるか、それが合否を分ける基準になっているように思います。

知識量については1次試験の学習を通じて得た知識があれば、十分に合格圏内にあると思います。

また、事例Ⅱに限ったことではありませんが、具体的な改善案や提案を求めるタイプの出題がされることがあります。

このタイプの質問については、問題文中にヒントがあるものとして回答を作成してください。

現状を踏まえた上での改善案や提案でないと、そもそも点数が付かないと考えられます。

実際のビジネスの現場では、突飛なアイディアが功を奏することもあるかと思いますが、あくまでも国家試験であることをお忘れなく(笑)

問題文中から読み取れる明らかな事実、もしくは大多数の人が類推できる仮説以外には頼らないでください。

事例Ⅱも国語の問題という趣が濃い試験内容で、事例Ⅰ同様「聞かれていることに答えているか?」を常に意識して攻略してください。

事例Ⅲ(生産・技術)の攻略方法(勉強法)

続いて、事例Ⅲの攻略方法です。

事例Ⅲについては生産・技術がメインテーマとなり、1次試験で学習する運営管理の生産管理に深く関連しています。

事例Ⅰ、Ⅱは国語の問題と言いましたが、事例Ⅲはそれらとは大きく異なります。

事例Ⅲで登場するのは、何らかの生産現場に限定されます。

生産・技術を問う設問であるため、生産するモノのバリエーションは増やせますが、作問の都合上、生産現場を離れることはできません。

そして、生産現場の理想的な姿というものは確立されています。

計画したら、その計画どおりに遂行されているか進捗、余力、現品面についての統制・管理を行う、という流れです。

作問の都合上、この流れがうまくできていない企業が必ず出てきて、その企業の問題点や改善点を問われるというパターンが非常に多いです。

というか、このパターンがほぼ全てです...。(コナン君が行くところは絶対殺人事件が起こるようなものです笑)

事例Ⅲはこのような問題の性質上、製造現場のイメージが掴めないと最初は苦労するかもしれませんが、どんなにマニアックで聞いたこともないような機械の名前や作業方法が問題文中に出てきたとしても、惑わされないでください。

その知識が無くても回答の作成作業には影響しません。

過去問で高得点を叩き出した再現答案を真似て、自身の回答パターンを構築しておくことで、安定的に高い確率で高得点が取れる科目とすることが可能です。

ぜひ、事例Ⅲのパターンを掴んで、得意科目として攻略されることをお勧めいたします。

事例Ⅳ(財務・会計)の攻略方法(勉強法)

最後に、事例Ⅳの攻略方法です。

事例Ⅳは財務・会計がメインテーマとなり、1次試験の財務・会計と関連があり、計算問題がメインとなります。

また、1次試験の財務・会計では認められていなかった電卓の使用が認められています。

つまり、取り扱う数値がややこしくなりますし、計算問題の難易度はグッと上がるものと思ってください。

とはいえ、計算問題はコツコツと練習を重ねることで明確に効果が表れますので、計算練習をしっかりと行い準備を進めましょう。

2次試験は模範解答や採点基準が公表されず採点はブラックボックスの中で行われますが、事例Ⅳに関しては計算問題がメインであるため明確な点数を把握しやすいです。

学習の積み重ねが、得点に繋がる感覚を唯一実感できるのが事例Ⅳであったため、筆者は2次試験のための学習時間の多くを事例Ⅳのために割きました。

また、意外と重要なのが電卓の使い方です。

先ほども申し上げた通り、電卓の使用が認められているのは取り扱う数値や計算過程がややこしくなるからです。

電卓って日常的に使用されている方はそんなにいらっしゃらないのではないでしょうか。

電卓のメモリー機能を使用する「M+」ボタンを筆者は診断士2次試験の学習を通じて初めて知りました(笑)

2次試験事例Ⅳの計算練習をしながら効率的な電卓の使用法もマスターしておきましょう。

2次試験の攻略に必要な勉強時間は?

筆者が2次試験の学習を開始したのは1次試験終了後で、総学習時間はおよそ400時間。内訳としては大体以下のような配分で勉強時間を費やしました。

筆者の2次試験の学習時間内訳

  • 【事例Ⅰ】70時間
  • 【事例Ⅱ】70時間
  • 【事例Ⅲ】100時間
  • 【事例Ⅳ】160時間

学習時間と点数の伸びに相関関係がありそうな事例Ⅳについては、毎日計算練習を行いました。

一方で、1次試験の企業経営理論と運営管理の学習を通じて、2次試験に必要な知識は保有できたと考え、事例ⅠとⅡについては文章の読み取り能力や制限時間内に文章を構成することに主眼を置いた学習を軸としました。

結果、事例ⅠとⅡは相対的に学習時間が短くなったように思います。

1次試験終了後に2次試験の学習を開始すると、かなりタイトなスケジュールになりますので、余裕のある方は1次試験と並行しながら2次試験の学習を進めることをお勧めいたします。

2次試験攻略方法のまとめ

この記事では2次試験の攻略に関する諸々の情報を記載いたしました。

最後に、少々長いですが2次試験攻略方法のまとめを書かせていただきます。

何度も申し上げますが、中小企業診断士試験では2次記述式試験が最重要試験となります。

1次試験に合格して受験資格を得たとしても、2回しか受験の権利を得られません。

それ故に、受験生の取り組む姿勢、モチベーションは1次試験の比ではありませんし、皆真剣に勉強して試験に臨むものとお考えください。

また、2次記述式試験は採点方法が公表されておらず、学習を進めていても掴みどころのない印象を持ちます。

特に事例ⅠとⅡについてその傾向が顕著です。

でも、国家試験であることを忘れずに学習を進めて頂きたいと思います。

設問で問われることに真正面から、「聞かれていることに答えているか?」を常に意識しながら、回答を作成してください。

くれぐれも、自身の知識をベースにした発展的な回答は作成しないように注意してください。

事例Ⅲについてはパターンが定まっていますので、対策は比較的取りやすいでしょう。

生産現場における教科書通りのセオリーに当てはまらない企業の事情が問題文中に必ず出てきます。

それを、シンプルにセオリーに乗せてあげることを意識して回答を作成してください。

「○○ができていない。」なら、「〇〇をする。」というだけの話です。

事例Ⅳは計算問題がメインとなりますので、たっぷりと計算練習を行ってください。

事例Ⅳは勉強時間が点数に結びつきやすい科目ですから、ここでしっかりと点数を獲得して、他科目の不足分を補うというイメージで取り組まれるのが宜しいかと思います。

また、計算練習を通じて電卓の使い方をマスターしましょう。

そのための特別な練習は必要ありませんが、計算練習を行う際は電卓をガンガン使って、効率的な使い方をマスターしましょう。

最後に、2次試験科目全般に関連する内容をもう一つ。

それは、「与えられた文字数で記述するテクニックをいかにマスターするか」です。

最初は、与えられた字数の半分程度しかマス目を埋めることができないのではないでしょうか。

そんな状況でも心配する必要はありません。

演習を重ねる内に自然と書けるようになってきます。

試験直前期の筆者は、記述する際の文字数が感覚的に掴めるようになっていました。

特別なトレーニングをする必要はなく、演習を通じてこの感覚は得られるかと思います。

最後の最後に、繰り返しになりますが「聞かれていることに答えているか?」という自問自答を大切にして、2次試験を攻略してください!

長文にお付き合いいただきありがとうございました!

当サイトで人気の通信講座ランキング

スタディング中小企業診断士通信講座

業界最安水準の受講料で、内容も充実の赤丸急上昇中の通信講座。テキストや問題集といった学習に必要なものは全てスマホ一台で完結してしまうので、スキマ時間を上手に活かしたい方に特にオススメです!
詳しくはこちら

クレアール中小企業診断士通信講座

独自の学習カリキュラムである『非常識合格法』を軸に最短最速合格を目指す講座です!添削指導や回数無制限の質問サポートなど、サポート体制も揃っているため初学者の方にもおすすめできる一校です!
詳しくはこちら

アガルート中小企業診断士通信講座

中小企業診断士試験の合格に必要な知識・情報をパッケージ化された講座カリキュラムが高い合格率を生み出しており、受験生の評価が高い通信講座です!合格祝いの全額返金制度など強力な受講生サポートもかなり魅力的!
詳しくはこちら

  • この記事を書いた人

TaTTa

令和元年度中小企業診断士試験合格者。合格率4%台といわれる診断士試験を完全独学で一発合格しました。このサイトでは、私なりの診断士試験攻略方法を全力でご紹介いたします!真剣に取り組まれている皆さんが、無事に合格できるようにバックアップいたします!

-中小企業診断士の試験対策
-, , , ,

Copyright© 【厳選7社比較】中小企業診断士の通信講座ナビ , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.

\業界最安水準&豊富な合格実績/
総合評価1位の診断士講座をチェック
\業界最安水準&豊富な合格実績/
総合評価1位の診断士講座をチェック